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アヒパ

アヒパ

Pachyrhizus ahipa

アヒパ(Pachyrhizus ahipa)は、マメ科に属するつる性マメ科植物で、ヒカマに非常に近縁です。食用となる甘くみずみずしい塊根を生産し、何千年もの間アンデス地域の人々を支えてきました。メキシコ原産のヒカマほどは知られていませんが、アヒパは「インカの失われた作物」の一つであり、その栄養価と爽やかな風味から、より広く認知されるべき伝統的な根菜です。

• 栽培されているパキリズス属 3 種のうちの 1 種(他はヒカマとアマゾンヤママイモ)
• 「アヒパ」という名前は、アンデスのケチュア語に由来します
• ヒカマと同じく「有毒/無毒のパラドックス」を持ちます。根は食用ですが、地上部は有毒です
• ヒカマよりも高標高地や冷涼な気候に適応しています
• 優れた食味を持つにもかかわらず、原産地であるアンデス地域の外ではほとんど知られていません

ボリビアおよびアルゼンチン北西部のアンデス渓谷が原産地であり、先コロンブス時代から栽培されてきました。

• ボリビアのユンガス渓谷や、アルゼンチンのサルタ県・フフイ県で伝統的に栽培されています
• 標高 500〜2,000 メートルの地域に生育し、低地適応型のヒカマよりも高所で見られます
• 考古学的証拠から、少なくとも 1,000〜2,000 年にわたり栽培されていたと推定されています
• メキシコのヒカマ(P. erosus)とは独立して家畜化されたと考えられています
• 1844 年、ドイツの植物学者フリードリヒ・カール・M・クラウゼンによって初めて科学的に記載されました
• 現在も主に小規模農家による伝統的農業システムで栽培される地域作物であり、商業栽培は限られています
• この未利用作物の遺伝的多様性を保全するための取り組みが進められています
アヒパは塊根を収穫するために一年草として栽培される、つる性または匍匐性の多年生つる植物です。

根:
• 円錐形〜不規則な球形の塊根で、通常長さ 10〜20 cm、直径 5〜12 cm
• 表皮は淡褐色〜黄褐色で薄く、簡単にむけます
• 果肉は白色で、みずみずしくシャキッとしており、食感はヒカマに似ていますが、やや甘い場合もあります
• 成熟時の重量は 0.3〜2 kg

つる:
• 長さ 2〜4 メートルのつる性または匍匐性の茎
• 細かい茶色の毛で覆われています
• 3 出複葉で、小葉は卵形〜菱形、長さ 5〜12 cm

花:
• 腋生する総状花序に咲くマメ科特有の蝶形花
• 白色〜淡い青紫色で、長さ約 1.5〜2 cm

莢(さや):
• 扁平で毛のあるマメ科の莢で、長さ 6〜12 cm
• 5〜10 個の種子を含みます
• 莢と種子にはロテノンが含まれており、他のパキリズス属同様、有毒です
アヒパの根は栄養的にヒカマと似ており、低カロリーで食物繊維が豊富です。

• 生の根 100 g あたり:約 35〜45 kcal
• 食物繊維、特にイヌリン型フルクタンの良い供給源です
• ビタミン C を含みます(100 g あたり約 15〜20 mg)
• カリウム、カルシウム、鉄を中程度に含みます
• 水分含有量が高く(85〜90%)、優れた水分補給効果があります
• イヌリン繊維はプレバイオティクスとして働き、腸内環境を整えます
• 血糖値管理に適した低 GI 食品です
• 微量の B 群ビタミンやリンを含みます
他のパキリズス属と同様、食用可能なのは根のみで、地上部にはロテノンが含まれており有毒です。

• 種子にはロテノンおよび関連するイソフラボノイド系の毒素が含まれます
• 葉や茎にも有毒成分が含まれます
• 莢も摂取すると有毒です
• 根には毒素がほとんど含まれておらず、生でも加熱しても安全に食べられます
アヒパは伝統的に小規模なアンデス農業システムで栽培されます。

播種:
• 春、地温が 18〜20°C に達した頃に播種します
• 深さ 2〜3 cm、株間 15〜20 cm、条間 60〜80 cm で播きます
• 霜のない生育期間が 5〜7 ヶ月必要です

栽培:
• つるが伸びるため、支柱やネットなどの仕立てを施すと生育が良くなります
• 水はけの良い砂壌土と日当たりの良い場所を好みます
• 高地原産であるため、ヒカマよりも低温に強いです
• 成長期には用土を常に湿らせておきます
• ヒカマ同様、花芽を摘むことで根への養分供給を促進できます
• 窒素固定植物であり、土壌の肥沃度を高めます

収穫:
• 葉が黄色くなり枯れ始める頃、播種後 150〜210 日程度で収穫します
• 根を傷めないよう注意して掘り上げます
• 涼しい場所(12〜15°C)で数週間保存可能です
• シャキッとした食感と甘みを最大限に楽しむには、新鮮なうちに食べるのが最適です
アンデス地域では主に生で食べられ、爽やかな軽食として親しまれています。

料理での利用:
• 生食:皮をむいてスライスし、ヒカマと同様にシャキッとして甘く爽やかな軽食として
• サラダにすりおろして、ジューシーな食感を追加
• 汁物や煮込みに軽く加熱して使用(ただし加熱するとシャキッとした食感は失われます)
• アンデスの伝統的な保存食として、薄くスライスして乾燥させることも
• 酢や香辛料でピクルスにされることも

その他の利用:
• 種子はアンデス農業で伝統的に殺虫剤として使用
• 窒素固定植物として被覆作物としても利用可能
• 輪作体系において土壌改良に有用
• 熱帯高地における食料安全保障の観点から、未利用作物としてのポテンシャルを有しています

豆知識

アヒパはアンデス地域の外では非常に知られておらず、ボリビアの低地に住む人々でさえその存在を知らないことがよくあります。しかし、1,000 年以上も栽培が続く高地の渓谷では、子どもたちがリンゴのように皮をむいてそのまま食べる、愛され続ける軽食なのです。

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