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コロンバスグラス

コロンバスグラス

Sorghum almum

コロンバスグラス(Sorghum almum)は、イネ科モロコシ属に分類される多年生草本です。モロコシ属には、 grain sorghum(Sorghum bicolor)などの重要な穀物作物が含まれています。一般的な名前とは裏腹に、これは真の穀物ではなく、丈夫で背が高くなる草本種です。

• 20 世紀初頭にイタリア系アルゼンチン人の植物学者カルロ・ルイージ・スペガッツィーニによって初めて記載されました
• 種小名の「almum」はラテン語に由来し、その栄養価の高さやデンプン質の特性に言及したものと推測されています
• 形態的な類似性が非常に高いため、栽培種のモロコシと混同されることがよくあります
• 有用な飼料草である一方、地域によっては侵略的外来雑草とも見なされています

コロンバスグラスは南アメリカ原産で、その自生域は同大陸の亜熱帯から温暖温帯地域に集中しています。

• アルゼンチン、ウルグアイ、パラグアイ、およびブラジル南部が原産地です
• ラプラタ川流域とその周辺の草原生態系に分布しています
• 北アメリカ、オーストラリア、南部アフリカの一部など、他の地域にも導入されています
• 導入された地域の中には帰化し、侵略的外来種に分類されているものもあります

モロコシ属全体としてはアフリカに多様性の中心がありますが、S. almum は新世界起源の数少ないモロコシ属の一種です。
• 分子系統学的研究により、数百万年前に旧世界のモロコシ系統から分岐したことが示唆されています
• 南アメリカへの分布は、属内において生物地理学的にまれな特徴です
コロンバスグラスは大型で丈夫な多年生草本であり、好適な条件下では驚くべき高さに達することがあります。

成長様式と茎(稈):
• 直立し太い稈を持ち、高さは通常 1.5〜3 メートル、時には 4 メートルに達します
• 稈は中空ではなく中実で頑丈であり、基部の直径は 1〜2 cm になることがあります
• 節は目立ち、不定根を生じることがあります
• 旺盛な分けつにより、密集した株(タスク)を形成します

葉:
• 葉身は線状披針形で、通常長さ 30〜80 cm、幅 2〜5 cm です
• 葉縁に触れるとわずかにざらつき(粗面性)があります
• 葉舌は短く膜質で、縁に毛が生えています
• 葉鞘は無毛からまばらに毛が生える程度で、稈をしっかりと包み込みます

花序:
• 大型で開いた円錐花序(複総状花序)を持ち、長さは 20〜50 cm です
• 花序の枝は広がりから上向きになり、疎らで通気性の良い外観を呈します
• 小穂は対になってつき、片方は無柄で両性、もう片方は柄があり、しばしば不稔か雄性です
• 両性小穂は楕円形〜長楕円形で、長さは約 5〜7 mm です
• 穎(小穂の基部にある苞)は革質で、成熟すると黄金色から暗褐色になります

根系:
• 広範なひげ根を持ちます
• 心土の水分に到達する深い根を張ることができ、これが耐乾燥性に寄与しています
• 一部の個体群では地下茎を持つ傾向が報告されており、栄養繁殖による拡散を助けます
コロンバスグラスは、開けた場所、攪乱地、準自然環境など多様な環境に生育し、かなりの生態的可塑性を示します。

生育地の好み:
• 開けた草原、サバンナの周辺部、攪乱された道路沿い
• 河岸、氾濫原、季節的に湿潤な低地
• 農地の周辺部や放棄された耕作地
• 他の植物との競合を減らすような定期的な攪乱がある場所で繁茂します

気候と土壌:
• 温暖温帯から亜熱帯の気候を好みます
• 砂壌土から重粘土まで、幅広い土壌タイプに耐性があります
• 冠水や定期的な氾濫に対して中程度の耐性を示します
• 深い根系のおかげで、定着後は良好な耐乾燥性を示します

生態的相互作用:
• 家畜や野生の草食動物の飼料となります
• 種子は穀食性の鳥類に摂食されます
• 非自生地では、在来植物を圧倒する高密度の群落を形成することがあります
• オーストラリアやアメリカ合衆国南部の一部では、在来イネ科植物を駆逐し、火災の発生様式を変化させる環境雑草と見なされています

繁殖:
• 種子による有性繁殖と、分けつによる栄養繁殖の両方を行います
• 多産であり、1 株あたり数千個の種子を生産することがあります
• 種子は水、風、動物や機械への付着によって散布されます
• 種子は土壌種子バンク中で数年間にわたり生存能力を維持できます
コロンバスグラスは、意図的に栽培される作物というよりは、野生種または帰化種として遭遇することがほとんどですが、南アメリカの一部地域では牧草地改良プログラムで利用されてきました。

気候:
• 温暖温帯および亜熱帯地域に最も適しています
• 霜には耐えますが、暖かい季節(春から秋)に最も旺盛に生育します
• USDA 耐寒区分ではおよそ 7 区から 11 区に相当します

土壌:
• 幅広い土壌タイプに適応します
• 水はけが良好〜中程度の土壌を好みます
• 弱酸性から弱アルカリ性(pH およそ 5.5〜8.0)に耐えます

水やり:
• 中程度の水やりを必要とします
• 定着後は耐乾燥性を示し、深い根系が心土の水分を利用します
• 定期的な冠水には耐えますが、長期間の浸水には耐えません

日照:
• 日なたを好みます
• 強い日陰下では生育が悪くなります

増殖:
• 主に種子によります
• 春に準備した苗床へ直接播種できます
• 発芽は、温暖な条件(20〜30°C)で通常 7〜14 日以内に起こります
• 既成株を株分けすることによる栄養増殖も可能です

管理上の注意点:
• 侵略的外来種となっている地域では、植栽が推奨されないか規制されています
• 刈り込み、放牧、または選択的な除草剤の散布によって管理できます
• 土壌種子バンクが持続するため、高密度の群落を制御するには繰り返しの防除が必要になる場合があります

豆知識

コロンバスグラスは、モロコシ属においてユニークな生物地理学的な位置を占めています。 • モロコシ属の種の绝大多数(20 種以上)はアフリカとオーストラリアに原産しており、S. almum は同属において新世界に分布する数少ない種のひとつです • 南アメリカへのその存在は何十年もの間植物学者の関心を集めてきました。なぜ主にアフリカの属がアメリカに種を持つようになったのか?一部の研究者は長距離分散事象を仮説として挙げ、他の研究者は大陸移動によって個体群が分離する以前に、より広範な古代の分布域を持っていた可能性を示唆しています 「コロンバスグラス」という一般名は、時にアメリカ大陸に生育する丈夫な雑草性のモロコシ類似種全般に広く適用されることがあり、これは旧世界と新世界との間の植物の交流(コロンブス交換)という歴史的関連性を反映しています。 • この名称は、1492 年以降に続いた大西洋横断的な植物交換の時代を連想させます • 現在アメリカの牧草地で一般的なイネ科植物の多くは、この時期にヨーロッパ、アフリカ、アジアから導入されたものです Sorghum almum は、作物改良の観点からも科学的関心を集めています。 • 栽培モロコシ(Sorghum bicolor)の野生近縁種として、潜在的な遺伝資源となります • その耐乾燥性、病害抵抗性、および強靭な根系は、モロコシの育種プログラムにおける候補要因となります • S. almum のような野生作物近縁種は、気候変動への適応を目指した穀物作物のための遺伝的多様性の宝庫として、その価値をますます高められています

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