ジンニア(Zinnia elegans)は、キク科に属する鮮やかで華やかな一年草です。まばゆいばかりの花色のバリエーション、長い開花期、そして非常に育てやすいことから、ジンニアは世界中で最も愛される園芸花卉の一つとなっています。
• メキシコ原産であり、新世界の花としては最も早く 18 世紀にヨーロッパの庭園に導入されたものの一つです
• 属名の「ジンニア(Zinnia)」は、1750 年代に本種を初めて記載したドイツの植物学者ヨハン・ゴットフリート・ツィンにちなんで名付けられました
• Zinnia elegans は一般的に「ユース・アンド・エイジ」や「コモン・ジンニア」とも呼ばれ、本属で最も広く栽培されている種です
• 現代の園芸品種は、一重咲き、半八重咲き、八重咲き、ダリア咲き、サボテン咲き、ポンポン咲きなど、驚くほど多様な花形を示します
• 純粋な青を除くほぼ全ての色(赤、橙、黄、桃、紫、白、緑、および複色など)で利用可能です
• ジンニアは切り花としても優れており、7〜12 日間という長い水揚げの良さが評価されています
• 種からの栽培が最も容易な花の一つであり、園芸初心者や子供たちの庭に最適です
• Zinnia elegans はメキシコ中南部に固有種であり、温暖で乾燥した藪地や開けた草原に野草として自生しています
• アステカ族はこの野生のジンニアを「océlotl(虎の花)」または「mal de ojos(目の痛み)」と呼んでおり、これは小さくて地味な野生種の特徴に言及したものです
• スペインの探検家たちは 15 世紀末から 16 世紀初頭にメキシコでジンニアと出会いました
• 最初のジンニアは 1750 年頃にヨーロッパに渡来し、ヨハン・ゴットフリート・ツィンが研究・記載を行ったゲッティンゲン大学へ送られました
• 初期のヨーロッパ標本は、今日見られる豪華な園芸品種と比較して、比較的小さく地味なものでした
• 特に 20 世紀の日本とアメリカにおける集中的な育種プログラムにより、この控えめな野花は、今日私たちが知るような見事な園芸植物へと姿を変えました
• 1963 年に導入された「サムエリアナ」シリーズと、1999 年に導入された「プロフュージョン」シリーズはジンニア育種における画期的な成果であり、特に後者は卓越した耐病性で注目されています
茎:
• 直立し、太く、分枝し、粗く硬い毛(剛毛)で覆われています
• 茎は通常緑色ですが、品種によっては紫色を帯びることがあります
• 矮性種は 15〜20 cm 程度にしかなりませんが、切り花用の背の高い品種は 90〜120 cm を超えることもあります
葉:
• 対生し、葉柄がなく(無柄)、卵形〜披針形をしています
• 長さは 3〜12 cm で、縁は全縁(滑らか)です
• 短く硬い毛(柔毛)が密生しているため、ざらざらとしたヤスリのような触感があります
• 目立つ 1 本の中脈があり、葉の基部は茎を抱きます
• 明るい緑色から濃い緑色で、やや灰色がかった緑色を帯びることもあります
頭花(花序):
• キク科に特徴的な複合花序であり、品種によって直径 3〜15 cm です
• 個々の「花」は実際には 2 種類の小花からなる頭花です:
— 舌状花:外側の目立つ花びらのような小花で、品種によって平らなもの、筒状のもの、管状のものがあります
— 筒状花:中央部の管状の小花で、外側から内側へと成熟し、通常は黄色、橙色、または緑色をしています
• 総苞片(花序を包む葉緑)は幅広く丸みを帯び、数段に重なっています
• 頭花は長く丈夫な花柄の先に単独でつきます
根系:
• 繊維状で比較的浅く、土壌表面近くを水平に広がります
種子:
• 痩果(乾燥した単一の種子を含む果実)は扁平なくさび形で、長さは約 8〜11 mm です
• 各痩果には 1 つの種子が含まれています
• 種子は比較的大きく扱いやすいため、直播き栽培が容易です
日照:
• 完全な日向(1 日に最低 6〜8 時間の直射日光)を必要とします
• 日照が不足すると、茎が間延びして弱くなり、開花も減少します
用土:
• 砂壌土から粘土まで、幅広い土壌に適応します
• 水はけが良く、中程度の肥沃度で、pH 5.5〜7.5 の土壌を好みます
• 土壌が豊かすぎると、花よりも葉が茂りすぎることがあります
温度:
• 夏型植物であり、至適生育温度は 21〜29°C です
• 発芽は土壌温度が 21〜26°C のときに最もよく起こります
• 霜に非常に弱く、軽い霜に当たっただけで枯死します
• 温帯地域では、最終霜の危険性が去った後に播種すべきです
水やり:
• 中程度の水やりを必要とし、根付けば耐乾性を示します
• 葉を乾いた状態に保ち病気のリスクを減らすため、株元に水を与えます
• 上からの水やりは、うどんこ病やその他の真菌性病害を助長する可能性があります
花粉媒介者の誘引:
• ジンニアは優れた花粉媒介者用植物であり、チョウ、ハチ、ハチドリを引き寄せます
• 特にアゲハチョウやオオカバマダラに好まれます
• 一重咲きや半八重咲きの品種は、最も蜜や花粉へアクセスしやすくなっています
繁殖:
• 種子繁殖であり、層積処理は不要です
• 種子は発芽が早く、温暖な条件下では通常 5〜7 日で発芽します
• 播種から約 6〜8 週間で開花します
• 花がら摘み(咲き終わった花を摘むこと)を行うと、霜が降りるまでシーズンを通して絶え間なく開花を促します
日照:
• 完全な日向が必須です。庭で最も日当たりの良い場所を選びましょう
用土:
• 中程度の肥沃度で水はけの良い土壌を用い、重く過湿な土壌は避けてください
• 粘土質の土壌には、水はけを改善するために堆肥や粗い砂を混ぜ込みます
播種:
• 霜の危険性が完全に去り、土壌温度が少なくとも 18°C まで上昇してから、屋外に直播きします
• より早く開花させるため、最終霜の 4〜6 週間前に室内で育苗することも可能です
• 種子は 6〜12 mm の深さに播き、品種の大きさに応じて 15〜45 cm の間隔を空けます
• 背の高い品種は、風の強い場所では支柱が必要になる場合があります
水やり:
• 根付くまでは定期的に水を与え、根付いてからは回数を減らします
• 真菌性病害を最小限に抑えるため、葉に水がかからないようにします
施肥:
• やや痩せ地を好み、窒素分が多すぎると花よりも葉が茂ります
• 植え付け時に施用する緩効性のバランスの取れた肥料で十分なことがほとんどです
主な問題点:
• うどんこ病:湿気が多く風通しが悪い条件下で特に発生しやすい最も一般的な病気です。耐病性品種(例:「プロフュージョン」シリーズ)の使用が推奨されます
• 細菌性葉斑病(キサントモナス属)およびアルタナリア病
• アブラムシ、ハダニ、コナジラミが問題になることがあります
• カンゾウムシ(コガネムシの一種)が花を食害することがあります
繁殖:
• 種子繁殖のみであり、種子の採取や保存は容易です
• ジンニアは他家受粉しやすいため、異なる品種を少なくとも 45〜60 メートル以上隔離しない限り、自家採種した種子は親と同じ特性(花形や花色)を受け継がない可能性があります
豆知識
ジンニアは園芸の歴史と宇宙探査の両方において特別な地位を占めています。 • 2016 年、ジンニアは国際宇宙ステーション(ISS)で開花した最初の花となりました。これは NASA が長期の宇宙ミッションにおける持続可能な食料生産の研究の一環として、ステーション内の植物栽培システム「Veggie」で栽培されたものです。宇宙飛行士のスコット・ケリー氏は、無重力状態で咲くオレンジ色のジンニアの写真を共有し、これを宇宙農業における画期的な出来事と呼びました。 • Zinnia elegans の野生種は非常に地味で、直径わずか 2.5 cm 程度の小さな一重の紫色の頭花しか咲きません。この控えめな野花から、今日見られるような直径 15 cm の豪華な八重咲きへと変貌を遂げたことは、観賞用園芸における人為選択の最も劇的な例の一つです。 • ジンニアは 1931 年に指定された、アメリカ合衆国インディアナ州の州花です。 • ビクトリア朝時代の「花言葉」において、ジンニアは「不在の友人への想い」と「変わらぬ愛情」を象徴し、追悼の花束の伝統的な選択肢となっていました。 • アステカ族は野生のジンニアを薬用として利用しており、ナワトル語におけるその名前は、コロンブス以前のメソアメリカにおける文化的な重要性を反映しています。 • ジンニアは驚くべき耐暑性を持ち、他の一年草が夏バテする最も暑い真夏でも豊かに咲き続けるため、夏の庭の「働き手」としての評判を得ています。
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